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水産資源管理学研究室
NEWS
記念写真
アザラシ
大黒島1
大黒島2
  

2009年06月(1)

大黒島調査

 今回は北海道の南側、厚岸町にある大黒島という無人島での調査に参加した、四年生の感想を紹介します。
 以下、本人談です。

 私は5月14日から21日の1週間、北海道厚岸の沖合にある大黒島にてアザラシの調査の手伝いに行きました。無人島ということもあり、今までそのようなところで過ごした経験がないため、正直なところ始めは少し不安でした。しかし、実際に大黒島に行ってみるとそこには海鳥やアザラシが海岸沿いに群れをなしており、それらを間近に見ることで不安などの気持ちはすっかりなくなってしまいました。私が所属している水産資源管理学研究室は大黒島において1週間に1人交代の3人1組にてアザラシの調査を行っています。内容は個体数のカウント、カウント時における天候などの基礎データの記録、そしてアザラシが上陸していた場所をチェックし、撮影するといったことです。私はこれらの作業を先輩2人と共に行いました。始め何も知らなかった私ですが先輩方に教えてもらう中、少しずつ内容を理解していきました。アザラシに関しては、大黒島においてゴマフアザラシとゼニガタアザラシが生息しています。私が調査に行ったときはちょうどゼニガタアザラシが出産期であったため、実際に出産しているところを望遠レンズ越しに見ることができました。
 アザラシの調査の他に私には調理係の役割がありました。食料は一週間に一度来る船にて搬入されます。その限られた食料を朝、昼、夕と配分するのに少し悩まされました。船も一週間に一度必ず来るとは限らず、嵐になればもちろん来ません。そんな最悪な場合を頭の隅に置きながら日々調理をこなしました。そこら辺を飛んでいるカモメなどを捕って食べられればいいのですが、大黒島は海鳥の楽園ということもあり、海鳥を捕った時点で違法となるらしいです。カモメっておいしいのですかね・・・?聞くところによればサルモネラという病原菌がいるらしく下手に食べると病院送りとか。
 そんなかんなでカモメは断念。実際にカモメ以外にも何種類か海鳥が生息していて、中でもコシジロウミツバメという海鳥はとても可愛らしかったです。私たちがテントを立てていた近くに彼らの巣があり、夜になると巣に帰ってくるのが鳴き声でわかりました。そのときにこっそりテントの外をのぞいてみると両手に収まるくらいの黒い小さなものがよたよたと地面を歩いていました。そんな風景を眺めていると自分が自然の真只中にいて、そんな大自然と自分を比べると、自分はとてもちっぽけな存在だなという感覚に少しなりました。地面を歩く彼らからふと視線を空に向けるとそこには雲ひとつない満天の星空。無人島なので電灯はもちろんなく星空が地面を照らしているようでとても綺麗でした。しかしここは自然の中。このような感動する場面に出くわすこともあれば、低気圧による嵐に苦しめられる日もありました。風除けはなくテントは強い風と雨により浸水したりテントを支える杭が抜けたりと自然の強さ、自然の壮大さを実感しました。そんな1週間を過ごし、いざ迎えの船が来たときは少し複雑な気持ちになりました。この島から出たいようで出たくない・・・。あの気持ちは実際に島に行ってみないとわからないと思います。これらの貴重な体験をこれから生活していく中で何かに生かしていきたいと思います。精神的、肉体的にも少し成長したような気がします。またこのような機会があれば進んで参加したいです。このような機会を与えて下さった方々に本当に感謝しています。

水産学会発表
  

2009年04月(1)

水産学会年次大会(春)

 本当は去年度の最後になのですが、東京海洋大学にて水産学会が開かれました。
 当研究室からも、2009年度にM1になる学生さんが、初のポスター発表を行いました。
 発表内容は彼女の卒業論文の一部で、クロマグロの体長サンプリングの効率化に関わる理論研究でした。
 少し緊張気味に始まったポスター発表でしたが、本番は落ち着いた説明で、聞きに来てくださった方々に説明をしていました。
 これで、研究生活の本格的な第一歩を踏み出したというわけです。幸あれ。
 追記:彼女の研究をpdfにまとめた物を下記の卒業研究のテーマにアップしました。分かりやすく説明されていますので、是非見てください。


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 所属教員と研究テーマ

小林 万里 准教授 e-mail:

【専門分野】

海生哺乳類の生態学・行動学および保全学

【現在取り組んでいる主な研究課題と内容】

1)知床における海生哺乳類の季節ごとの生息数把握と漁業との軋轢(羅臼)

 知床においてどんな海生哺乳類が何時の季節にどのぐらいの来遊があるのかを通年を通して把握し、また海生哺乳類と漁業との軋轢とどのような関係があるのかを調べ ています。

2)日本海側に来遊する個体の特性と漁業との関係(焼尻)

 近年、日本海側に来遊してくるゴマフアザラシの個体数が増加傾向にあります。それらの個体の年齢構成、雌雄、また夏の生息地を調べるとともに、食性なども調べ漁業への依存度を解析しています。

3)厚岸大黒島におけるゼニガタアザラシの上陸パターン解析と上陸場の役割(厚岸)

 北海道で2番目に大きなゼニガタアザラシの上陸場である大黒島で、日周期および年周期で上陸個体数と環境要因(波の高さ、日照、水温、気温など)の関係や上陸している個体の特性を把握して、彼らの熱代謝などからアザラシにとって上陸の意味を探っています。

4)サハリンにおける夏の上陸場所とその個体数の把握(サハリン)

 北海道に来遊してくるゴマフアザラシの主な夏の生息地はサハリンであると考えられています。そのサハリンにどれだけのアザラシが生息しているかを把握します。

5)北方四島と北海道との移動パターンとゴマフとゼニガタアザラシの交雑(北方四島)

 アザラシは、北方四島と北海道をどのように行き来しているか、また北方四島に同所的に存在するゴマフアザラシとゼニガタアザラシの交雑にも注目しています。


金岩 稔 准教授 e-mail:

【専門分野】

個体群生態学・個体群動態学

【現在取り組んでいる主な研究課題と内容】

1)マグロ類、カジキ類の資源量指数の標準化

 マグロ・カジキ類ははえ縄と呼ばれる漁具とまき網と言う漁具で大規模な漁獲が行われており、その有効漁獲能率は場所や季節・年・漁具形態によって異なります。それらに注目して資源量を現す指標をどのように推定するか?検討しています。

2)種苗放流の遺伝的影響

 漁業対象となる魚や甲殻類、貝類などの子供を放流することを種苗法流と呼びます。この種苗は人工的に大量に生産されることが多く、天然のものとは遺伝的に異なる性質を持っている場合があります。そういった種苗を放流した時に天然の集団の遺伝的組成を変化させてしまう可能性があります。どのような放流でどのくらいの影響が起こるのか?どうすれば影響の少ない種苗法流が出来るのか?を検討しています。

3)移入種除去に関わる理論的研究

 その場所に本来いなく、自然には起こりえない距離や量で人為的に移動が行われた生物種で定着した種のことを移入種と呼びます。最も有名な例はブラックバスやブルーギルでしょう。こういった種は一度定着すると完全に除去することは非常に難しいのですが、それを効率的に進める手法の検討を行っています。

4)アメリカンロブスターに関わる資源解析、資源管理手法の検討

 アメリカ東海岸に位置するMaine州ではアメリカンロブスター漁業は主要な産業の一つです。しかしながら近年その漁獲量の減少や漁獲物のサイズの減少が心配されています。そこで、アメリカンロブスターのサイズ組成を考慮に入れた資源解析モデルの構築、そのモデルの精度検証、管理手法の検討を行っています。

5)ウニの資源解析、資源管理手法の検討

 アメリカ東海岸に位置するMaine州では1990年代初めにホクヨウオオバフンウニの漁業が始まり2000年初めには大幅な漁獲量減少が起こり漁業はほぼ壊滅しました。そこで現状把握、原因の究明、今後の回復計画の検討を行っています。

6)資源解析手法の精度評価

 現在多くの魚種で総漁獲量を管理することによって資源管理が行う手法(TAC制度)が使われています。しかしながら、その多くの場合それがどの程度確からしい管理になっているのかが評価されていません。現状の推定と精度向上を検討しています。


人間活動が野生生物に与える様々な影響を数理的手法を用いて、起因原因の明確化とその対応策の提言を行っております。

特に性差が影響する動態の変化や問題解決手法に興味を持って研究を行っております。



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 卒業研究のテーマ

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 当研究室を志す人が読んでおくべき書籍
     東京農業大学の学生で当研究室を志す人は蔵書検索で図書館での貸し出し状態をチェック等して、是非一読しておいてください。
    【小林組・金岩組共通】
  • 本を読む本 M.J.アドラー C.V.ドーレン著 ISBN: 4061592998 講談社学術文庫

  • 保全生態学入門 鷲谷いづみ&矢原徹一著 ISBN: 482993039X 文一総合出版

  • ゼロからわかる生態学 松田 裕之著 ISBN: 4320056191 共立出版

  • 動物生態学 伊藤 嘉昭 他著 ISBN: 4789120481 蒼樹書房

  • 生態学入門 日本生態学会 編集 ISBN: 4807905988 東京化学同人

  • 【小林組推薦図書】
  • ゼニガタアザラシの生態と保護 和田 一雄 他編集 ISBN: 4486009258 東海大学出版会

  • 哺乳類の生態学 土肥 昭夫 他著 ISBN: 4130601679 東京大学出版会

  • 鰭脚類 和田 一雄&伊藤 徹魯 著 ISBN: 4130601733 東京大学出版会

  • 【金岩組推薦図書】
  • 魚をとりながら増やす 松宮 義晴著 ISBN: 4425850017 成山堂書店

  • 数理生物学入門 巌佐 庸著 ISBN: 4320054857 共立出版

  • 行動生態学入門 粕谷 英一著 ISBN: 4486011317 東海大学出版会

  • 生物学を学ぶ人のための統計のはなし 粕谷 英一著 ISBN: 4829921234 文一総合出版


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 アクアバイオ学科在学中に取っておくと良いかもしれない資格・試験
     アクアバイオ学科の学生の何人かに「どのような資格を取っておくと良いですか?」という質問を受けました。
     残念ながらあまり資格には詳しくない上、どのような職を目指すかによってアドバンテージは変わると思います。
     それでも、このような資格もあるのだよ・・・・・程度で参考にしていただければ、幸いです。
     また、こんなよさそうな資格・試験があるよ!と言う情報もお待ちしております。
     なお、当研究室配属希望者が多数を占めた際の選考には下記資格や試験結果を参考とします。

  • 学芸員
    当学科でも必要な専門講義を受けることで所得可能です(詳しくは博物館情報学研究室のページを参照してください)。
    動物園、博物館、水族館での公募の際必須条件とされることもあります。

  • TOEFL(R)
    Test of English as a Foreign Languageの略で、英語を母国語としない者の英語力を示す指標となる試験です。
    海外留学には必須となりますし、就職の際の英語力アピールにもなり得ます。

  • GRE(R)
    Graduate Record Examinationの略で、アメリカの大学院を受験する際に必要とされる共通試験です。

  • TOEIC(R)
    Test of English for International Communication の略。
    日本や韓国での知名度は高いですが、国際的な知名度はTOEFLよりは少し落ちます。
    それでも、日本の企業への英語力アピールには十二分に使えますので、ポイントを上げておくのは良いと思います。

  • 潜水士
    厚生労働省管轄の国家資格。
    潜水器を使った業務を行う際には必要とされる資格です。
    水族館勤務ではアピール材料となり得ます。

  • 生物分類技能検定
    生物に関心をもつ方々を対象に、分類の知識向上を目的とし、野生生物や自然環境の調査・保全を担う人材を育てるとともに、動物分類学や植物分類学の発展に寄与しようとするものです。
    さらに、野生生物調査に関わる生物技術者の育成と、自然環境調査の精度向上への貢献をめざします。
    生物分類技能検定1、2級登録者は、環境省の一般競争(指名競争)申請時に有資格者として認められています。

  • 危険物取扱者
    消防法によって規制される危険物を取り扱える国家資格。
    汎用性があるため所得しておいて損の無い資格だと思います。
    蛇足としまして、乙種4類はガソリンスタンドのアルバイト等で喜ばれます。

  • 環境計量士
    主に大気や水質の汚染を計る経済産業大臣認定の国家資格。
    環境コンサルタント会社等ではありがたがられる資格ですが、難易度は高いです。
    受験資格には特に制限はありません(2006年現在)ので、トライしてみる価値はあります。

  • 技術士・技術士補
    高度な科学技術に関する専門的応用能力持つものをあらわす国家資格です。
    合格率10%程度の難関ですが、生態系調査会社等を志願する場合に技術士補でもアピール材料とはなりえます。

    以下、調査中の資格。

    NACS-J自然観察指導員
    ビオトープ管理士
    環境カウンセラー
    環境管理士


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