2009年12月31日
大晦日
2009年、平成21年も今日で最後です。来年は3月に増殖研初めての卒業生を出します。アクアも4年がたち、各研究室の個性が出てきたと思います。さて、増殖研はどう進んでいくでしょうか。 みなさま、本年も本当にありがとうございました。来年もご指導、ご協力を心からお願い申し上げます。良いお年を。 ---------------------------------- 写真1 臨海センター2Fから能取湖の夕日をみる 写真2 大晦日の学生室。机には各種旅行案内が… 写真3 能取湖ベントスサンプルを分析する新井君。
2009年12月29日
冬景色
久しぶりに良い天気です。ここ数日たくさん雪が降りました。アクア棟近景です。 ----------------------------- 写真1 アクア棟裏側 写真2 冬の木漏れ日 写真3 木陰から見る網走湖 写真4 アクア棟前景 写真5 アクア棟入り口前のベンチ
2009年12月23日
忘年
会…でした。 ----------------------------- 写真1 千葉先生のお言葉 写真2 伝統の一芸 写真3〜5 さらば2009年 さらに詳しい写真は増殖研のパソコン1号に入れておきました。
2009年12月16日
あなたの知らない世界
増殖研モクズガニ班は日々研究を進めています(写真1)。今日も生殖腺や胃内要物を調べていました… Y君:なんか見たことのないのがいるぞ(写真2) I君:なんすか、先輩 Y君:このモスラ見たいのは何だ(写真3) I君:ううっ… 周りに小さいのがたくさんいます(写真4) Y君:うぼはっ 私:拡大して見てみよう… おおっつ(写真5) たぶん、寄生性の甲殻類でしょう…
2009年12月12日
俺の叫びを聞け
写真1はサロマ湖・栄浦の漁港の今日の様子です。たくさん浮いているブイは、カキの養殖篭です。さて、私たちはホタテ篭をあげます(写真2)。そして臨海センターへ移動して実験の準備をします(写真3)。何の実験かというと… ホタテの殻にセンサーをつけます(写真3&4)。センサーは磁石と磁力を感知する部分がセットになっています。二枚貝は環境の変化(ex.酸素不足、高温、大雨による塩分変化や濁りなど)に応じて殻を開閉します。そうすると、殻の開閉がデータとなって取り込まれます。人間の声も波形データとして取り込めますが、ホタテの声を聞こうというわけです。 きっと私より話すのが上手だと思います…
2009年11月27日
静止画像に音声(現場の声)はない
実験室を覗くと何やら大勢が集まって何かをしています(写真1)。どうやらスジエビの分析のようです。そこでスジエビの卒業研究をしているS原君(仮名・写真2)に取材しました。 私「今日は何をやっているの?」 S原君「まず、スジエビの性別を分けています。」 私「どこで雌雄を判断するの?」 S原君「ここ(第2腹肢:写真2)の形状なんです。」 私「ははーっ」「雌雄に分けたあとはどうするの?」 S原君「各種測定をしてデータを出します。」 私「なるほど」 増殖研1、2位を争う好青年のS原君、頑張って良い卒論を仕上げて下さい!
2009年11月24・25日
なぜ、うますぎるのか
1泊2日の風蓮湖調査です。朝、桟橋へ行くと湖の表面には氷が張っていました。船が通った後が見えます(写真1)。これまで能取湖、網走湖で冷え切り体験をしてきた私は万全の体制でのぞみました。 調査の方は、総勢9名ほどのメンバーで各々の研究目的のための調査を行います(写真2)。狭い船の上では、効率よく、素早く、かつ柔軟に仕事をこなしていかなければなりません。大仏様の座るスペースはまったくないのが海の仕事の基本です。 風よけのない船で長時間の作業をすれば身体は冷え切ります。仕事が一段落した後の温かいものはとにかくおいしいわけです。ところで写真3は風蓮湖の桟橋の主、太朗(左)・次郎です。
2009年11月20日
うますぎる肉まん
今日は網走湖でシジミの生息深度の調査です。4年生佐藤君と3年生新井・小川両君が参加しました。コアサンプラーで採泥(写真1)、陸上で深度毎に分割(写真2)です。 しかし…、寒い!冷たい!手が動かない!トイレが近い(1名)…。調査後半は「祈り(早く終わってくれ。(*注)口には出さない)」の状況です。でも頑張って目的を果たしました。 ここで気がつきましたが、3年生の2人はおとついの能取湖調査で「冷え切り体験」をした2人です。みなさん、おつかれさまでした。
2009年11月18日
うますぎるラーメン
今年5月から毎月続けている能取湖ベントス調査、船での調査は今日が最後です。臨海センターに来る途中の水たまりは氷っていました。 そんな気温の中、出港、調査です(写真1)。ついてないことに北西の風が強くなり、雪雲がぐんぐん近づいてきます(写真2)。これは…マズイ、ということで調査を断念、帰港しました。帰港後は船の後片付け(写真3)。しかしここまでの風と雪で身体は冷え切ったうえ、2人は船酔いです。 今日が農大調査船「かいよう2」の今年最後の仕事でした。来年5月まで冬眠です。おつかれさまでした。
2009年11月10〜13日
最終日はウグイ祭り
今月の魚類調査は雪の中です(写真1&2)。能取湖の水温は8〜9℃、一方網走湖の水温は2〜6℃でした。こういう状況下で魚はどれくらい採集できるでしょうか。 とれたのは陸にあげても4時間は生きてるウグイ、ハゼ類、ワカサギ、シラウオ、トゲウオなど、能取湖ではカジカ、ギンポ、カレイなどです。案外とれました。写真3〜5は網走湖でとれたアメマスを持つ3人。誰の持ち方がさまになっているでしょうか。。。
2009年11月7・8日
スケールが違う
「オホーツク海の環境保全に向けた日中露の取り組みに向けて」という国際シンポジウムが札幌の北大で開かれたので、参加してきました(写真1)。2日間で30何題かの発表があり、朝から晩まで高密度のシンポジウムでした。 流氷が生まれる南限の海、オホーツク海を含む北太平洋の高い生物生産性のメカニズム、それを支えるアムール川流域生態系のあり方など非常に興味深い内容で勉強になりました。シンポにはロシア、中国、日本の研究者が集まり熱心な議論を重ねました(写真2)。 以前支流で化学工場の爆発がありましたが、それが魚などの生物へ及ぼす影響についても報告されていました(写真3)。私もこの海の保全につながる研究をしていきます。
2009年11月5日
案外遠い紋別
網走から100kmほど離れた紋別市の水産指導所(写真1)で、8/11に実施したシブノツナイ湖の調査結果の中間発表をしてきました。調査は4年生2名、サンプルの分析は3年生1名が頑張ってくれました。 本湖ではここ5年間でシジミ漁獲量は5倍、金額は3倍になっており、資源と漁場環境の保全対策が望まれます。夏に取ったサンプルやそのデータはさらに詳しく分析を進めていきます。 写真2は紋別観光十景の一つ、紋別港。港からしばらく行くとシブノツナイ湖です(写真3・右側)。
2009年11月3日
祝日の弾力的運用を求む
秋も深まりました(写真1)。今日は文化の日で祝日ですが、 -------------------------------------- 写真2 9:30 臨海センター 村田君とシジミ漁場の底質分析 写真3 14:12 研究室 湖水を濾過する佐藤君、実験準備 写真4 14:57 研究室 微化石サンプルを見る石川君 写真5 15:09 研究室 4年生たち・中間発表準備 そろそろ追い込みの(追い込まれる)時期ですね。
2009年
9・10月ダイジェスト(2)
-------------------------------------------- 写真1 10/4 サハリン・ラゾバヤ(樫保)川 写真2 10/5 サハリン・ネブスコエ(多来加)湖 写真3 10/7 サハリン・ナリームと野別氏 写真4 10/8 サハリン・ポロナイスク(幌内)川渡河 写真5 10/12〜16 魚類調査・網走湖女満別湾 写真6 10/16〜19 ベントス学会(函館)・千葉先生発表 写真7 10/20 サロマ湖ベントス調査 写真8 10/21(午前) 網走湖シジミ生息調査 写真9 10/21(午後)・22 風蓮湖ベントス調査 写真10 10/23 能取湖ベントス調査 写真11 10/24・25 弓道部大会(札幌) 写真12 10/28 干潟調査・能取湖 写真13 10/30 網走川調査 写真14 さて、この写真はどの写真とセットでしょうか? (*写真3以後の順番は左→右、上→下の順です。)
9・10月ダイジェスト(1)
気がつくと冬タイヤに交換しなければなりません。9・10月は月月火水木金金だったので、更新どころではありませんでした。そこで、ダイジェスト版でお伝えします。 --------------------------------------------- 写真1 9/10 風蓮湖 有賀、頑張る。 写真2 9/15 能取湖 羅臼高校水産専科生実習 写真3 9/16〜19 魚類調査 マスが獲れた… 写真4 9/25 能取湖 魚類学実習 知床財団野別先生 写真5 9/26 網走湖・網走川水質調査 写真6 9/30 能取湖ベントス調査 新井・有賀の名コンビ 写真7 10/2 幾品川河川実習 カワシンジュガイ初ゲット
2009年8月30日
Climb every mountain
学校の正面にはほんとに広い畑作地帯が広がっています。畑作地帯の海岸沿いには藻琴湖や濤沸湖などの湖がならび、オホーツクらしい景色が形作られています。その景色の中でひときわきりりと立っているのが、道東の秀峰・斜里岳(標高1545m)です(写真1)。 このほど増殖研山岳部ではその斜里岳に登りました。登山口からしばらくは沢登りです(写真2)。きれいな水が山からほとばしっている、まさにそういう感じでした。頂上の景色は言葉に尽くせないほどの素晴らしさです!(写真3) とても充実した山登りでした。
2009年8月29日
実感する理解
写真1を見ると、まるで外国のどこかの風景のように見えます。網走川沿いの川がつくった平地には上流からずっと畑や牧草地が広がっているので、こうした風景が見られます。 網走川の水質調査では基本的な項目を調べています。写真2〜5は上流と下流でpHと濁り具合を見たものです。調査を繰り返すことで理解が深まっていくような気がします。
2009年8月24日
クーマ!
毎月行っている能取湖でのベントス調査に行ってきました。この日はかなり風が強かったのですが、天気は良く気温も高く調査日和でした。船が揺れる中、果敢に湖底の泥を採取します(写真1)。湖心部の泥は漆黒の黒です(写真2)。ところで今月取れたベントスギャラリー(一部)です。 ---------------------------------------- 写真3:ヒモムシの1種(紐型動物) 写真4:ウミグモの1種(節足動物) 写真5:クーマの1種(節足動物)
2009年8月19〜22日
季節感
能取湖、網走湖での8月の魚類調査を19日から22日のほぼ1週間をかけて行いました。網走湖ではふくべ網で(写真1)、能取湖では地引き網で(写真2)魚を採集します。野外調査はいつも時間、人数、道具や調査予算、そして調査研究の目的に整合的かどうかなど、いろんな制約条件のもとで実際の内容を決めて進めていきます。 現場で実際にやる、となれば人をまとめ、指示して動かす(指示を踏まえて考えて動く)というような仕事もこなします。そう考えると、こうした一連の調査の中で学べることはたくさんあると思います。 ところで獲れた魚を見ると(写真3)、湖内はもう秋の気配がしました。
2009年8月15日
湖の夕暮れ
今年は立て続けにフィールドワーク、サンプル処理&分析、そして様々な仕事が押し寄せて息つく間もなく時間が流れていきます。 写真の3枚は撮影しようと思って見回っていたときではなくて、仕事の合間に偶然出会った瞬間の風景です。写真1は網走湖、写真2と3はすでに紹介した能取湖と風蓮湖です。こうした風景を見ることができるのは、幸せなことだと思います。
2009年8月13日
アラモ
放流したシジミ成貝の密度調整のため、急遽風蓮湖を再訪しました。 今、風蓮湖には5つの「シジミ礁」が作られています(写真1)。1つの大きさは5m×5m、高さは湖底から50cmあります。それぞれの礁にはシジミの生息に好適であろう砂をまいてあります。そこに成貝や稚貝を放流し、生存率や成長の度合いなどを追跡調査することで、「覆砂による漁場造成・増殖効果があるかどうか」を検討します。 放流したシジミを再度集めてみると、中にはすでに死んだ個体も見られました(写真2&3)。大きな湖の中の小さな砦で今後シジミはどうなるでしょうか。
2009年8月11日
シブノツナイ湖
の調査に行ってきました。湖面積は2.76km2、平均水深1.0mという公式記録ですが、調査当日、湖全域に設定した55個の調査地点で水深が1mを超えることはありませんでした(写真2)。 水質計で水温を測ってみて目を疑いました。28.3℃もあります。棒状温度計で再度測ってみてもやはり…。手を浸してみると確かにぬるい感じがします。来たときから気になっていたのですが、湖上には霧が立ちこめています(写真1)。温度の高い水と、温度の低い空気が接触して霧が発生したのではないでしょうか。シジミにとって今のシブノツナイ湖の環境は、絶好かもしれません。今回調査のデータをもとにさらに漁場環境の分析をしたいと思います。
2009年8月7日
夏の行事
農大の臨海センターの隣に網走市水産科学センターがあります。地域の水産研究と情報交流の拠点としてまさに中心的な役割を果たしている施設です。ここでは年に何回かセンターゼミとして様々な研究者や水産関係者の研究発表会を開いています。 そのうち1回は、必ずお盆前に開かれます。今年は4題の発表があり水産物流通やワカサギ卵の品質評価法、地域環境情報ネットワーク、海跡湖の環境変動について学ぶことができました。 ゼミ終了後は懇親会です。千葉先生の音頭ではじまりです(写真2)。この時期しか漁獲しないホッカイエビや獲れ始めたマスやホタテなど網走の水の恵みをいただきます(写真3)。このゼミと懇親会があると網走の夏を実感します。 今週は網走でも夏らしい天気になっています。写真1は能取湖の夕暮れです。ハードな日々ですが、みなさま、暑中お見舞い申し上げます。
2009年8月5・6日
ミッションは重なる
瀬戸先生たちとの共同研究の合間を縫って風蓮湖調査に出かけてきました。これまでたびたび紹介してきましたが、今年は風蓮湖内に実験的に盛り土をしてシジミを放流し、生残状況を追跡する調査も行います。調査前日夜に民宿風蓮湖荘に入り、翌朝3時朝食、4時出港のハードスケジュールです。 底では5月よりアマモが繁茂しているようです(写真2)。アマモが多いところではどうも泥表面は酸素があるようですが、内部は真っ黒な状態です。さて、シジミ礁ですが、写真3には水底の土のうが写っています。土のう右側が盛り土をしたところです。どういう結果になるでしょうか? 写真1は風蓮湖の夕暮れです。こういう美しい風景を見るとホッと一息です。
2009年8月3〜8日
生態系の歴史学
当研究室は島根大学汽水域研究センターと沿岸海跡湖の環境と生物に関する共同研究を進めています。8/3から8日まで汽水域研究センターの瀬戸先生と斎藤君、高知大学の香月先生らが来て能取湖、藻琴湖での調査、サンプルの処理を行いました。 能取湖では潜水してコアリング、藻琴湖では去年8月に能取湖で実施した例のマッケラス式コアサンプラーで長さ4mのコアリングをしました(写真1)。結果、藻琴湖ではほぼ4m近い堆積物の採取に成功しました。泥表面から深さ354cm付近には白い層があります(写真2)。去年能取湖でもあった火山灰と思われます。 一番底の泥の中に有孔虫の殻化石を見つけました(写真3)。今後の分析が大事です。
2009年8月1・2日
意外な才能、発見(例:有賀の怪談)
今年はキャンプを企画して行ってきました。雌阿寒岳登山、オンネトー野営場でキャンプです。フィールドワークもそうですが外で一緒に行動すると、その人の持ついろんな一面を知ることができたりします。人それぞれいろんな役割分担ができるということでもあります。 写真1は雌阿寒岳7合目付近。みんな笑っていますが、足腰は大変だったはずです。写真1の右奥に写っている湖がオンネトーで、その湖畔(写真2)にキャンプ場があります。夜は定番の焼き肉、そして星空の下で怪談です。いやー怖かった。
2009年7月31日
なんだかんだで結構ハードな水質調査
私(園田)は特別クラスを担当しています。どういうのかといいますと、「流域とオホーツク海」について学ぶクラスです。このクラスでは毎月網走川で水質調査を実施しています。卒論などではかなりきっちりした調査内容を毎月こなしますが、この水質調査のコンセプトは「簡単な方法で楽に続ける」です。 なるべく高価な道具を使わないでいますが、pHやCODなどは簡単なパックテストで行います。橋の上から河川水をとって測定です(写真1)。写真2&3は透視度計という濁り具合を見るでかい試験管を上から見た様子です。底においてある十字が見えますか?写真2は一番上流、写真3は最下流です。
2009年7月29日
人工血管
農業農村整備事業の進め方をめぐる会議と視察に1日かけて出席してきました。 網走沿岸には網走湖・能取湖を初め重要な漁場となっている沿岸海跡湖があり、そこに流れ込む河川流域は全国有数の豊かな農業地帯になっています。オホーツクの風景を形作るような広大な畑が広がっています。 そうした豊かな農地は国や地方自治体と農家の皆さんが整備してきた努力の結果です。ところで、植物も動物も水を飲みます。水は上流から流れ様々な生き物に利用され川や湖となって海へ行きます。そうした水の流れは大地をめぐる血液のようなものです。 自然の流れ方に何を学び、それを生物生産業全体の調和にどう生かすのか、それが問題です。
2009年7月27日
生物多様性の測り方
今年から幼稚園〜高校の先生を対象として教員免許更新講習というのが始まりました。当学部でも環境と食育をテーマにして各種講義・実習メニューを用意しました。増殖研の千葉先生と園田は臨海センターまで行く途中のバスから網走湖・能取湖の環境と漁業の解説、センターでの実習を担当しました(写真1〜3)。 実習テーマは「生物多様性の測り方」です。生物多様性という言葉は日常でよく使われますが、じゃあどう測るのか、あなたは知っていますか?
2009年7月23〜25日
朝から晩まで魚づけ、よく頑張った
いよいよ魚類調査開始です。網走湖内の3地点でふくべ網を設置(写真1&2)、能取湖内の3地点で地引き網を引きます(写真3)。しろうと集団が初めてにしては、みんなの動きはなかなかのもので、魚がいそうな地形などを考えて網を設置し、またアマモや海藻の分布状況を考えて網を引きます。 結果、思っていたより?採集できました! 写真4は網走湖・嘉多山のふくべ網でとれた魚、写真5は能取湖でとれたギンポの仲間です。採ってからデータにするまでの一連の仕事をこなして調査は一段落、次回を待ちます。
2009年7月21・22日
マッド・サイエンス
増殖研では毎月能取湖・サロマ湖でベントス調査を実施しています(写真2:能取湖で採泥する新井君、写真3:サロマ湖で採泥する末沢君)。水の底で生活するベントス(底生動物)は、環境の状態をよく反映した生態を示します。水温、塩分、溶存酸素など水質計で測定できるようなデジタルデータだけでは、生態系の状態把握は不十分なのです。 ベントスが多く生息しているような泥は、写真1のように表面にいろいろな生活の様子が見て取れます。泥断面の色を見ても上の方は明るい茶色をしています。ベントスにしてみれば泥は3次元の生活空間なのです。 さて、今年はどのような泥の変化が見られるでしょうか。
2009年7月20日
ネット
北海道知事の厳しい審査が通り、やっと今月から能取湖・網走湖での魚類調査を始められます。さて、まずは魚を捕まえなければ始まりません。どうするかというと網で捕まえます。 網走湖では「ふくべ網」という小型定置網を使います。組合から胴体の部分をお借りできましたが、手網(魚の進行をさえぎって胴網へ導く網)は自分たちで作らなくてはなりません。 そこで、網走湖の漁師さん・皆月さんにお願いして網を作りました(写真1&2)。朝から夕方まで1日がかりの仕事になりました。ぎごちない手で何とか作り上げました(写真3)。さて、どんな魚が捕れるでしょうか?西網走漁協の皆月さん、川尻さん、ありがとうございました。
2009年7月14・15日
大シジミの日
1年に1度しかない日がやってきました。生態研究ではよくあることです。例えば繁殖期が年1回しかない水生動物はたくさんいますが、このことは研究する機会も1年に1度しかないことを意味します。これが生態の解明に時間が必要な理由です。 さて、十勝・生花苗沼(おいかまない・ぬま)ではこの日が年1回のシジミ漁の日です。年1回にしているのは資源保護のためです。これにあわせて調査をさせていただきました。湖口をショベルで開口したので湖水は太平洋へ流れ出し、湖水位は低下して底が見えています(写真1&2)。ゴムボートに荷物を積んで調査です(写真3)。 やはりでかい!(写真4)。日本一ではないでしょうか。お話を聞くと7cm代もいたそうですが、同種がどうかを疑う大きさです。実際、南には同じシジミ科で大きくなる種がいます。当研究室では引き続きシジミの成長様式や生息環境、適応進化についてより詳しい調査研究を続けたいと思っています。 さて、沼では砂地の湖口付近に稚貝が多いので、大樹漁協青年部の方々は稚貝を採集して泥場の沼中心部に放流し資源保護に努めています。私たちもお手伝いしました(写真5&6)。大きく育って欲しいものです! 大樹漁協の島田部長、小笠原さん(農大卒)をはじめ青年部の皆様、ありがとうございました。
2009年7月3日
われ泣きぬれて
写真1は鍋です。おいしそうですね。その材料は数時間前には元気に湖を跳びまわっていたモクズガニです(写真2)。増殖研モクズガニ班は、順調にサンプルを集めて分析を進めています。今日はその一環で採集されたサンプルを研究室3年生も参加して処理しました(写真3)。カニの甲羅を開けて体内の生殖腺と胃内要物を取り出して保存します。 カニさん、成仏して欲しいと思います。
2009年6月26日
生物のかたち
アクア1年生の海岸実習へ行ってきました。主催は当研究室で指揮は千葉先生です(写真1)。6月の網走は本当に寒く、どうなることか思いましたがここにきてやっと本来の気温が戻ってきました。この日もそこそこの暑さです。そんななか、能取湖の干潟へ大挙して出かけます。 まず、採集です(写真2)。1年生はめいめい興味を持ったものを取っています。しかし雷雲が近づいてきたため急いで撤収。間一髪で臨海センターへ移動しました。 臨海センターでは、採集してきた生物をよく観察してスケッチします。手を動かして形を観察するというこの一見地味な作業がどれほど生物の理解につながるかわかりません。生物学のきほんのきです。
2009年6月23日
干潟の土作り
写真1を見てください。一列に並ぶ草、まるで田んぼか畑のようです。実は能取湖の干潟です。草はアマモです。ここではアサリ漁業が行われていますが、近年成長不良などの問題があります。そうした問題への対処として「漁場を耕耘してはどうか」というアイディアが出されました。 耕耘する前に事前調査をしました(写真2)。コアサンプラーで深さ30cmまでの底質を取ります。中にいたベントスは…写真3はオフェリアゴカイの仲間です。さて、耕耘の効果はあるでしょうか。
2009年6月16〜25日
それぞれ
6月に入り野外調査や室内実験が本格化してくると、にわかに研究室も活気づいてきます。研究室や臨海研究センターを拠点としていろいろなサンプルの分析をしていきます。 イメージで環境保全と言うのは簡単ですが、実際の仕事としての環境保全は、世の中の数多くの仕事と同じく、どれも地道な努力や根気、額に汗することが必要です。 みんな野外で採集してきた色々なサンプルを分析して必要な作業をこなします。そうしないとデータはとれません。楽してデータが取れる仕事なんてこの世にありません。実際にやってみてその大変さがわかると、どういう反応をするか、それはその人の環境意識の深さや人格次第です。
2009年6月16日
国勢調査
今日は網走湖でシジミ資源分布調査です。湖内全域にわたる総合調査でシジミの生息分布状況を詳細に調べます。組合、地元水産関係機関が総出で協力し合って実行します。当研究室もお邪魔させていただきました。 調査船(写真1)で湖内へ出て調査地点で採泥器(写真2)という底の砂泥を定量的に採集する器械を使ってシジミを取ります。取ったシジミを選別してサイズ、重量などの測定をします(写真3)。調査自体は大変です。しかし、こうした努力の積み重ねが資源の保全に何より大切なのです。
2009年6月9〜13日
大名古屋へ
高校訪問出張のため、旅をしてきました。今年は愛知・三重の担当です。名古屋へは女満別から直行便があるのでとても便利でした。実は名古屋は初めてです。駅前には名古屋のパワーを象徴するようなビルが建っています(写真1)。 今回一番の遠出は三重の志摩町でした。そこは真珠養殖で有名な英虞(あご)湾があります。写真2は真円真珠発明の顕彰碑で横には真珠貝の慰霊碑も建っていました。志摩町へは小さな連絡船にのって渡ります(写真3)。とても美しい景色が広がる湾でした。
2009年6月8日
分析は料理に通ずる
増殖研モクズガニ研究班に再度取材を申し込みました。 私 「最近はどうですか?」 Y君 「うーん、かなりたくさんの標本が集まってきました」 私 「どういう分析をしてますか」 Y君 「うーん、オーブンで乾燥(写真2)して、重量測定しています。」 私 「なるほど、これは何ですか(写真3)」 Y君 「いわゆる、内子(うちこ)です。カニの生殖腺です。」 モクズガニ班は着実にデータを出してきているようです。取材第3弾をご期待下さい。
2009年6月2日
トロ泥(新語?)
北海道十勝・晩成にある生花苗沼(おいかまない・ぬま:写真1)に行ってきました。昨年に引き続く大シジミの生態調査が目的です。今回は春も落ち着いたあたりの状況をよく観察したいと思っていました。 湖口は砂でふさがっています(写真2)。しかし沼側の水位が高いせいか、やや沼の水が海へ押し気味なのがわかりました。砂浜の上と地下を通した水交換があって沼の水位や塩分が保たれているのでしょう。 沼の大部分は泥で覆われています(写真3)。この泥、まさに「フワフワのトロットロッ」な「マグロのトロ」みたいな泥(トロ泥)です(この感覚はわかりにくいかも…)。ここに大シジミの謎が隠されているかもしれません。
2009年5月25日
腹の中を見る
網走湖へ魚類調査に出ました。西網走漁協の吉田さんご夫妻の漁にご一緒させていただきました。朝7:00出港、あいにくの天気で雨風が強く体はすっかり冷え切りました。 さて、湖岸沿いの10ヶ所に設置した「ふくべ網」という小形定置網で獲れた魚を回収します(写真1)。全体を通してイトヨが最も多く数十キロ獲れました(写真2)。他にウグイ、フナ、ヌマガレイ、アメマス、ヌマチチブ、サクラマス、ヤツメウナギなどが捕れました。 各種の胃内要物を確認してみました。スジエビやサケ稚魚、ワカサギが食べられていました。写真2はヌマガレイから出てきました。食べるシーンを見てみたい気がします。
2009年5月22日
腹の底を見る
能取湖へ調査に出ました。農大ボート「かいよう2」で出港です。この調査では湖底の堆積物、つまり砂泥を採取します。そのため採泥器という特殊な器械を底に降ろして取ります。写真1はこの卒論担当の新井君が採泥器で泥を採取している様子です。 能取湖最深部水深約23mの場所からは写真2のような泥が取れました。その中にいたのは、写真3のような多毛類(イトゴカイ類)です。まるまる太ったのが多数いました。 ところで「腹」がつく言葉は日本語にはたくさんあります。日本人にとって「腹」は「本心」です。外見がどうであれ、腹の中身が重要です。そして湖底の泥はまさに「湖の腹」なのです。さて、能取湖は「腹を割って」くれるでしょうか。
2009年5月16日
はさまれたら痛い
増殖研モクズガニ研究班に取材しました。 私「どこでとったの?」Y君「網走川で」私「どうやって?」Y君「かご、餌はサンマ」。。。Y君「これいくらまで出します?」私「…高いでしょ、これ」 これまでなかなか採集できなかったそうですが、かなりたくさん取れるようになったそうです。今後の研究展開が楽しみです。がんばってください!
2009年5月15日
エクササイズは船で
かつて200トンものシジミがとれた風蓮湖。今シジミ復活を目指した調査が進められています。今日はその調査のため有賀君と調査に出ました。朝3時起床。4時半に現場到着(写真1)。寒い!同じ道東でも網走と根室ではかなり気温が違うようです。 出港して調査開始(写真2)。途中からかなり風が強くなり、船のおもてに座っていた私は人間サスペンション状態でお尻打撲を何とか回避。調査は何とか終了、帰港して港の中でサンプルのふるいがけをしました(写真3)。 今、私の背筋が痛いのはたぶん風のせいだと思います。
2009年5月8日
エビのゆりかご
連休があけた8日金曜日。午後の昼下がり、廊下を歩いていてふと窓の外を見ると千葉先生と学生が何かをしています(写真1) 何をしているのかと、だんだん近づいていくと網のふくろようなものを作っています(写真2&3)。千葉先生によれば、ホッカイエビの子エビの保育器のようなもの、だそうです。臨海センターでの飼育実験に使うそうです。
2009年4月29日
2Lサイズ
写真1のシジミ、殻長で4 cm級です。網走から100 kmほど離れた紋別市と湧別町の境にある「シブノツナイ湖」産です。こうしてみてみると十勝の大シジミに肉迫するサイズです。札幌では2Lサイズとして売られているようですが、たぶん本州産の通常2Lサイズの1.5倍はあるのではないでしょうか。北で大シジミが育つのはなぜでしょうか? シブノツナイ湖に立ち寄りました(写真2)。まだ風が冷たいです。ここでの調査は今年から網走水産技術普及指導所と共同で始めます。ところで、ある船の装備に目がとまりました(写真3)。ゴージャスだと思いませんか。
2009年4月26日
晴れ
(写真1)のち、曇り(写真2)、そして雪(写真3)。昨日から今日にかけての当研究室周辺の天気情報でした。では、また。 <写真説明>-------------------------------------- 写真1:知床連山。雪をかぶった山頂が空と海の青の中に浮かんでいた。4/25 13時頃 写真2:網走湖。氷はない。緑もない。でも水芭蕉は見事に咲いていた。4/25 18時頃 写真3:アクア棟裏の林。雪景色。4/26 13時頃。
2009年4月21日
光を操る
視覚とは考えてみれば面白いものです。光を感じ制御して像を認識するという情報処理を、多くの動物は目と脳で行っています。目の進化も非常に興味深い問題です。 ところで、写真1は今日とってきたワカサギです。実は魚類調査班はより良い標本写真を撮るために、その道のベテランの宇仁先生に講義を受けました(写真2)。そして自分たちでとったワカサギを相手に、試行錯誤しながら撮影練習をしました(写真3)。撮った結果は…。いつの日かお見せしたいと思います。
2009年4月16日
まとめ役を見抜く
今日は増殖研に配属になった新3年生へのガイダンスがありました(写真1)。今後1年間、研究室共通のゼミや実験、実習などの説明があり、その後は3年生の幹事を決めました。立候補したのは嘉野君(写真2)です。それからは新幹事の采配で副幹事を決めて、研究室の掃除などをしました。 ところで、写真3の3年生達ですが「ガンバロー」と叫んでいるわけではありません。何をしているところだと思いますか?
2009年4月11・12日
川湯になったわけ
1年生の宿泊研修に行ってきました。場所は大学から1時間ほどの川湯温泉です。すぐ近くに摩周湖があるのでみんなで立ち寄りました(写真1)。さて、研修の方は学科教員紹介、新入生自己紹介、そして応援団による学歌指導という流れになります。それらの研修終了後は温泉とご飯です。写真2&3は水野先生と千葉先生が自己紹介しているところ。 ところで、川湯温泉の元々の地名はアイヌ語で「セセキペッ(湯ノ川)」でしたが、その後和名にするとき、すでに函館に「湯の川温泉」があるため、川湯にしたそうです。印象に残る良い地名になったと思います。
2009年4月10日
醤油入ってなかった
今日は入学式でした。新入生歓迎のプログラムは様々なものが用意されていますが、いよいよ大詰めです。体育館での入学式は1時間ちょっと、その後新入生は教室へ移動し(写真1)、新入生とそのご両親、我々スタッフへ教育講演会が用意してくれたお弁当に舌づつみです(写真2&3)。午後は部活紹介、父母懇談会などがありました。明日は最後の詰め、宿泊研修です。
2009年4月7日
なごり雪
写真1は私の研究室の窓から見た眺めです。元気な声がすると思ったら野球部員が練習しています。グランドにあった雪はすっかり跡形もありません。ファールボールがネットを越えてこちらに飛んでくることもありましたが、今はそれを防ぐための防護ネットがはられています。 色々な春の気配がありますが、校舎から見た網走湖も氷が溶けているのが見えます(写真2)。遊歩道をおりていくと白樺の林にはまだ雪が残っていました(写真3)。
2009年4月3・4日
守るところ・使うところ
かつて200トンもの漁獲量があった風蓮湖シジミは現在危機的状況にあります。その資源復元へ向けたプロジェクトの話し合いで風蓮湖へ行ってきました。漁協、行政、研究機関、大学など数多くの方々が話しあいました。写真1は風蓮湖で奥に見える山々は知床連山です。 風蓮湖も網走湖同様、海跡湖です。湖は長い砂州で囲まれています。その1つを春国岱(しゅんくにたい)と言い、自然公園になっています。自然散策路(写真2)が整備されていて様々な生きもの観察ができます。さて、公園の入り口にあった看板。あなたならこの標語から何を読み取りますか?
2009年4月2日
新年度
になりました。網走も春を迎えようとしています。来週は入学式、ガイダンスと続き、再来週からは授業再開で学生がドオーッツと戻ってきます。大学は今まさに嵐の前の静けさです。 今日の点景。写真1は網走湖、薄くなった氷と水面のはざまです。写真2はその網走湖を眺める末沢君。新年度ということは彼を含めて1期生はみな4年生です。写真3は大学正門から眺めた斜里岳。今日はすっきりとした天気で本当にきれいでした。
2009年4月1日
仰角80度
水産学会参加のため、3/27〜31と桜咲く東京海洋大へ行ってきました(写真1)。さて、盛岡の生態学会でお話を聞いたあの畠山さんにまたお会いしました(写真2)。水産学会でも「森と里と海のつながり」というテーマで、関連研究が連続30題も発表されたのです。畠山さんはこうした研究の先駆けとして、冒頭でお話して下さいました。ここ網走でもこの環につながるように研究を進めたいです。 さて、例によってポスター会場は熱気にあふれていました(写真3)。複数の学会を見て回るとそれぞれにカラーがあって面白い発見もあります。学会で受けた刺激を生かしていきたいと思います。ところで会場の大都会・東京、いつ行っても上を向いて歩こうになってしまう街です(写真4)。網走に帰り、ふと望む能取湖は、首が痛くならないのでほっとします(写真5)。
2009年3月17〜21日
2人の仲を裂くもの
生態学会参加のため、岩手・盛岡へ行ってきました。会場は岩手県立大学(写真2)、大学の前には岩手山がどっしりとかまえています。立派な山です(写真1)。参加者は1000人以上、ポスター発表は写真3のような体育館や廊下などで熱気むんむんで行われていました。 盛岡市内には北上川が流れています(写真4)。北上川は長さ249km、流域面積10150km2、日本第4位の大きな川です。川は太平洋へ注いでいます。河口ではシジミやカキがとれます。写真5は気仙沼で「森は海の恋人」という流域環境保全運動に取り組んできたカキ漁師の畠山重篤さん。学会シンポジウムでお話を聞くことができました。
2009年3月4〜8日
だんだん
とは出雲弁で「ありがとうございます」の意味です。さて、その出雲、島根大学(写真1)に共同研究のため行ってきました。ここには全国でただ一つの「汽水域研究センター」(写真2)があります。というのも島根には日本最大の汽水域、宍道湖・中海があるからです。 今回はその中海で採集された底生動物の分析(写真3・4・5)や打合せをしてきました。様々なところを見て比較研究すると、自分のいる場所をより深く理解することにつながります。私にとって島根と網走は学生時代からのフィールドですが、離れた2つの場所を見続けられたことは財産だと思っています。
2009年3月3日
桃の節句
を迎えた今日、網走地方は快晴です。写真1の奥に見える山は知床連山。知床半島の背骨です。その下に広がる白いじゅうたんは、流氷です。岸の間に少しすきまが出来て海が見えています。流氷の白は手前の雪と何となく色が違うと思いませんか。 大学からちょっと出たところの何ともないいつもの風景ですが(写真2)、こういう景色を眺めるとホッとします。大学へもう少しという所で、網走湖を見ると(写真3)太陽が沈もうとしていました。
2009年2月25日
生きものづくり
今、網走川流域上流の農業者と、下流の漁業者のみなさんが手をつなごうとしています。今日はその連携フォーラムがあり参加してきました。ところで、写真1は網走川上流の津別で「オーガニック牛乳」という有機牛乳を作られている山田さん(写真2)の牛です。山田さんは、牛の餌となるコーンなど全てを農薬や人工肥料を使わずに作っています。そうした餌を食べた牛が出すミルクは本当においしいです。機会があったら是非飲んでみて下さい。 連携フォーラムでは(写真3)、有機農業や環境低負荷型農業を工夫して実践していくことで、より収量・収益の高い農業を確立できること、その結果として流域環境の保全につながり、川と湖そして海が生産基盤の水産業にもプラスになること、そして集まったみなさんがその先駆けになっていくことが話し合われました。
2009年2月20日
晩成
冬の十勝に大シジミを追って行きました。大シジミが住む沼は北海道十勝、大樹町の晩成というところにあります(写真1)。この晩成という土地は、実は十勝・帯広の開拓に重要な貢献をした開拓者・依田勉三さんのつくった「晩成社」の跡があります。晩成社についてはまた後日お伝えするとして、北海道を代表するお菓子メーカーが作った「マルセイバターサンド」というのがありますが、このお菓子は晩成社のバターを記念してつくったものだそうです。 さて、大シジミですが沼は完璧に氷っていました(写真2)。夏にショベルが掘っていた湖口もがっつり氷っています(写真3)。水温を測ってみると、氷の直下は0℃ですが、底は塩分が高く5℃近くもありました。いろいろと興味深いことがわかりました。
2009年2月17日
ドスも凍るぜ
北海おろし。と書かれているのは左のとある映画のポスターです。この映画は大人気、出演している俳優さんも大人気、ということで、網走の知名度を全国レベルにしたのはこの映画をはじめ数多くの映画の舞台として、ここ網走が取り上げられたことが大きいと思います。このポスターはできたばかりの網走の道の駅の2階に飾られています。 ところで、流氷が接岸しました。写真2は能取岬の灯台の彼方にある流氷です。流氷を見に来た観光客の皆さんはきっとうれしいでしょう。やはり冬は冬らしく寒くて流氷がガンガン来てくれないと困ります。 写真3は臨海センターへ続く道です。遠くに見える青い水面がわかるでしょうか。能取湖です。能取湖は今年は全面結氷していないのです。はっている岸沿いの氷も薄くて釣り人が落ちる事故も起きました。隣のサロマ湖は全然凍っていません。水温は凍るぎりぎり一歩手前だそうですが。 今年の冬はこれで終わってしまうのでしょうか。
2009年2月12・13日
ゆく河の流れ
は絶えずして、とは方丈記の有名な一節です。12・13の2日間かけて網走管内の1級河川を見て回りました。網走管内には、4つの1級河川があります。1級河川とは国が直轄管理する経済産業環境上重要な河川です。 網走では冬の川は川岸から氷が張り、その上に雪が積もってどこに川があるのかわかりにくくなります。写真1は渚滑川、写真2は湧別川、そして写真3は改修工事中の網走川です。 川の工事は冬が多いようです。川水が少なくて制御しやすいこと、雨も降らないこと、公共工事のスケジュール的なこと(道路工事も冬が多い)などが理由でしょうか。 水の流れは確かに絶えませんが、しかし、現在の川は本当は「息も絶え絶え」なのかもしれません。
2009年2月11日
パン食い競争
再び濤沸湖です。ラムサール条約に登録された湿地で、白鳥公園が整備されています。観光客は白鳥の餌として売っているパンの耳を、せっせとまいています(写真1)。鳥たちはある程度お腹いっぱいなのか、パン食い競争とまではいかない模様で、一部の鳥たちがガツガツ食べていました(写真2&3)。 白鳥たちは家族で来ます。餌の少ないこの時期、観光客がまく餌がなかったら、飢え死にする子供はより多かったかもしれません。日本に来る渡り鳥は現在200万羽、年々増加傾向にあるそうです。
2009年2月6日
オホーツク産
の流氷が来ました(写真1)。だいぶん岸に近いですね。海から吹いてくる風はとても冷たいです。ようやく少しは冬らしくなってきたかなあという感じです。 ところで、冬が近づくと渡り鳥がやってきます。網走は湖の町でもあり、それらの湖には本当に数多くの鳥が来て、一時期を過ごしていきます。 写真2は、凍った藻琴湖で頭を体にたたんで休んでいる白鳥の群れ、写真3は隣の濤沸湖の白鳥とカモ類です。ところで、2つの湖の間は2 kmくらいです。白鳥の群れはどんなルールで動いているのでしょうか。
2009年1月31日
手がかり
韓国の釜山大学から、共同研究のため高田博士が来られました(写真1)。博士はこれまで何回か紹介した有孔虫と呼ばれる原生動物を指標生物として、生態系や環境の歴史的変遷過程を研究されています。 有孔虫は石灰質の殻を作ります。貝類と同じようにこれらは化石として残りやすいので、過去を知る手がかりになるわけです。そうなんですが、より正確に過去の環境状態を推測するには、現在生きている個体の生態を詳しく知る必要があります。そこで、今回は現在生きている有孔虫を用いて飼育実験を行います。写真2はサロマ湖産の有孔虫です。きれいな姿ですね。 ところで、写真3は1500万年前の地層にあった「有孔虫の殻の中につまっていた泥」です。この様な「実体の痕跡をとどめているもの」を印象化石といいます。
2009年1月23日
就活
ついこの間研究室に入ったばかりと思っていた3年生は、就活が本格化しています。当キャンパスでも今日は業界説明会と言うことで、様々な業界の会社の方々が来て直にお話を聞かせてくれます。 増殖研3年生もピシッとスーツで決めて出陣です。○○さんは満面の笑顔です(写真1)。こっそりと会場へ様子を見に行くと、みんな真剣にお話を聞いています(写真2&3)。私の授業もこの様に聞いてもらえるよう努力しないとなりませんね…。ところで○○君、目、開いてる?
2009年1月16日
湖の歴史
昨年8月の能取湖に続き今日は藻琴湖でコアサンプリングです。今年は暖冬のため氷の厚さが心配でしたが、何とか氷上へ上陸して調査地点まで歩き(写真1)、まずは穴掘り(写真2)、そしてコア取り(写真3)です。目標は過去500年分の堆積物でしたが、予想を上回る量の土砂が近年降り積もっているようです。1.78mのサンプルが取れましたが、過去何年分に相当するかこれから分析です。 研究室にコアサンプルを持ち帰り(写真4)、処理をしていきます。参加した3年生曰く「とても泥とは思えない扱いですね」。そりゃそうです。このサンプルは湖と流域、沿岸域の相互作用の歴史を記録しています。その解読のための大切な記録です(写真5)。 お手伝いいただいた網走漁協藻琴部会の皆様、寒い中ありがとうございました。
2009年1月14日
お正月点景
あけましておめでとうございます。あけたとおもったらアッというまに、14日になってしまいました。先が思いやられます。ところで、大学は7日に授業再開。明日からはもう後期試験になります。この間の出来事をいくつか。 写真1は増殖研の佐藤君と網走川へシジミ飼育用の水を汲みに行ったところ。帰り際、網走湖の湖口をみると(写真2)、氷の縁にやつ(ざらし)がいました。悠々としています(写真3)。 この冬も、網走湖へ遡上する塩水を止める実験をしています(写真4)。網走湖は北海道の内水面漁業最大の生産地ですが、様々な環境改変の影響は色々な問題を生んでいます。ちょうど水産学会北海道支部会大会が当学科で行われ、そこで北海道の内水面漁業の課題が話し合われました(写真5)。
水野 眞 教授 e-mail:
【専門分野】
珪藻類の生物学
【現在取り組んでいる主な研究課題と内容】
珪藻類の系統進化
千葉 晋 准教授 e-mail:
進化生態学、水産学
崩壊することのない持続的な漁業に貢献したいと思っています。特に関心をもって調べていることは、進化から考える水産資源(魚介類)の管理です。自然生態系の一部としての「漁業」を考えます。その他には知床・網走の海岸の生物相や、貝類・甲殻類の生物史や行動なども調べています。
園田 武 講師 e-mail: 個人ホームページ
水産生態学、保全生物学、汽水生物学、インパクト・アセスメント
オホーツクキャンパスのある網走周辺は、数多くの沿岸海跡湖や大小の河川があり、それらは沿岸域生態系の大切な構成要素であると共に、地域水産業を支える重要な漁場にもなっています。こうした漁場環境において持続的な漁業生産を確保し、水産資源の増殖を図るためには、まず漁場となっている水界生態系、水界生物群集の構造と機能を解明するための基礎的研究が必要です。そして、生態系と生物群集の定期的な健康診断を実施し、その健康が維持されるような知恵と協働作業が望まれます。「健康な漁場環境こそが、おいしく安全な魚介類を育てる」、この様な生態系保全型漁業の確立のために、下記のようなテーマを設定して研究を進めています。
1)沿岸性ならびに汽水性魚介類の生態学的・自然史学的研究
2)沿岸増養殖漁場の環境保全と生物モニタリングに関する研究
3)沿岸域の生態系定量評価手法に関する研究
4)漁業活動、または人為的環境改変事業が水界生態系に及ぼすインパクトの定量評価
5)河川流域生態系および沿岸域生態系の連関に関する研究
オホーツク沿岸に生息する珪藻の分類と進化
培養法による珪藻の生理生態学的研究
能取湖のマクロベントス群集構造と環境特性:湖口開削後30年間の漁場環境変化の研究
網走湖・網走川河口域におけるヤマトシジミの産卵の時空間的パターンに関する研究
漁獲に起因するホッカイエビの生活史変異
貝類の遺伝形質にみられる緯度間変異 〜なぜ、オホーツクの貝類は凍死しないのか?〜
|生物産業学部トップ |生物生産学科 |食品科学科 |産業経営学科 |アクアバイオ学科 |